塩イワシをハードワークで泳がせる
2016/08/13 階上(はしかみ) 松恵丸
階上と書いてはしかみと読みます。
階上は青森県の太平洋に面したところにある職漁の盛んなところです。
その階上で、北海道の鱒漁が由来と言われるマスタナを使ったヒラメ釣りに行ってきました。
お願いしたのは、坂下釣具店。
階上にある釣具屋さんですが、釣り船もやっていて、みちのく方面の船宿をネットで探していて発見しました。
坂下さんのホムペは情報が充実していて、私のような一見さんにはかなり便利です。電話でのやり取りも丁寧でよくわかりましたし、ネットの掲示板でわからない事を質問すると、ご主人や常連さんが回答してくれます。
初めてのマスナタ釣りのことも、おぼろげながら事前に知ることができました。
マスナタというのは、100号400gの鉈状の錘で、表面にルアージグのように化粧していて三角バケともいうんだそうです。
このマスナタの上と下に仕掛けを繋いで、上下のシャクリを入れるとマスナタが上下左右に動いて仕掛けの餌が生きているように泳いでフィッシュイーターを誘うということでした。
仕掛も何か凝っていて、イメージはわかりましたが現物みないと作れないなと判断して、道糸から先は現地のお店で調達することにしました。
出船は6時、お店は5時に開くということで、当日は4時半に到着。
丁度日の出の時間で、三陸の海の向こうから昇ってくるお日様を拝むことができました。
何か縁起がいいような・・・。 さてさて、ご利益はいかに。
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階上の日の出、岩場の磯はウニの宝庫 |
お店が5時に開くと待っていた釣り人が中に入りはじめたので、満留和も受付の女将さんに挨拶してお店の棚の仕掛を物色しているとご主人が出て来て、教えてくれました。
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5時ちょっと前にオープン受付はここ |
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マスナタが並んでいます。ビミョーに色々違います |
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オリジナルの仕掛。現物みないと自作はできません。 |
餌も仕掛けも船には予備は載せていないということで、やや多めに買ってしまいました。
正確には、買わされたに近いのですが、三陸に行くのは復興支援の自慰的気分もありますから不満はありませんでした。因みに餌は、塩イワシと冷凍イワシを2パックずつ。
仕掛けと餌が決まった後で、受付と清算を済ませます。
船はこのお店の船かと思ったら、船名を書いたカードを示して松恵丸に乗ってくださいとのこと。
自船を含めて、そのカードが6枚ぐらい、つまり6艘ぐらいありました。どうやら坂下さんは階上の遊漁船の予約受付センターになっているようです。
松恵丸船着場に移動して船の前に車をとめ、先ずは船長にご挨拶して竿を見てもらいました。
持っていった竿は ネライMH210 とタイドスターヤリイカ205。
喰ってからはネライの方がよさそうだけどシャクリはヤリイカ竿の方が楽そう、2本積んで最初ヤリイカ竿から始めてみたら?、というアドバイスでしたのでその通りにしました。
船には既に常連さんらしき方が二人左右舳に入っていて、艫左右どちらかにどうぞということで右艫に入りました。
支度していると船長が来て、買ってきた仕掛けを全部出すように言って、ひとつひとつ説明してくれました。
そして、説明しならが全部繋いだ後で船から仕掛けを落としてシャクリのレクチャーしてくれました。
マスナタ、ホント上下左右に動くんですね。船長がシャクッてみせたマスナタはあちこち動き回ります。
竿渡されて、やってみてといわれてシャクッてみると・・・・・
ちょっと 今一かな という感じでした。
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マスナタ400gヒラメ用 針はナタの尻尾に出すか、頭に出す 頭のすぐ上の親子サルカンから出した方がカラミが少ない |
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独特の塩イワシ仕掛け 針は親針子針孫針の3本仕掛け 上の親針は餌掛け専用でタコベイトでキャップ |
定刻になり仲間の船と連絡をとりながら出船して沖にでました。
翌日からは台風で時化模様という予報でしたが、この日は凪。小さい船なので沖にでるとそれなりに揺れたり、移動中はしぶきが飛んだりはありましたが、お天気は釣り日和でした。
最初のポイントは20mとちょっとの浅場。先ずはマスナタシャクリのエキササイズからスタートです。
暫くして上げてみると、エダス絡みもなく、餌もきちんと正常状態で安全運転を確認しました。
船長も見てくれていて、ok出してくれました。
絡みに問題なければもう少し早目のシャクリのほうがマスナタが踊りやすいとも。
ここではメバルが上がったみたいですがヒラメはノーバイトで移動。
4人目左艫の方がルアーマンで、船長が少し深場行きたいけどいいかと確認して、50m立ちで再スタート。
松恵丸の船長さんはホント親切丁寧な方でした。
釣り方のアドバイスは勿論ですが、刻々の潮の流れやバイトの状況、周年の釣りもののことやそれぞれの釣り方のポイントなど世間話も色々と。
マスナタ釣り、・・・・・
一言でいうと疲れます。
釣れる気配があれば、集中力で持ちますがそうでないと・・・・・・
そういう時おしゃべりは大事な疲労回復剤になります。そういう意味でも船長とのおしゃべりは重要。
で流し替えのすぐ後、シャクッて落としたところでググッと入りました。
ちょっと軽いのでゲストかと思いましたが、小型ながらヒラメ。
「取敢えず1枚釣れたから、サイズアップしてきましょー」って言われてその気になって頑張ってシャクっていると言われたとおりの2枚目。
暫くしたさらにややサイズアップの3枚目。
この時点では船中はそれほど盛り上がっていなかったみたいで、初めての方3枚でトップみたいな状況でした。
船長から「シャクリ方が今日の潮にあってるんだね」なんておだてられてその気になって頑張りましたが釣果はここまで。
釣果の方はソイを3匹追加してお終いになりました。
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大型クーラーやや寂し |
釣れたヒラメは全部向こう合わせで乗ってくれたので、マスナタヒラメって簡単じゃね?なんて思ってましたが、後半はバラシまくり、餌咥えてからは普通のヒラメ釣りと一緒でした。だから普通にヘタでした。
左舳の方が気を吐いてヒラメ8枚にゲストも沢山上げていたようです。
シャクリ方もそうですが、そこからヒラメに喰わせて乗せるまでのプロセスも手練れのワザがあるでしょう。
お土産もできて、船長も親切で楽しい釣りでした。
それと仕掛けは色々興味深いことがありました。
例えば、シャクリ続けても、塩イワシがズレたり落ちたりしない仕掛け。ちょっとアレンジして応用したくなりました。
港について、船長に「私には、これ一日はちょっときつかったです。」と話すと「みなさんそうですよ。だから半分は胴付のエサ釣りやってとかのリレーもよくやります。」ということでした。
今度いついけるかわかりませんが、次回は釣りものについて色々わがままな相談もできそうな感じです。。
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ヒラメー♪ |
道具
竿 tidestar ヤリイカ205 ネライMH210(予備)
リール FORCEMASTER 2000 5号巻き
バッテリー 持参
マスナタ 400g (やや幅広タイプ)
リーダー(胴付3本出し仕様) エダスは下から1番目と2番目の2本出し
仕掛 エダス10号ぐらい 80cm 針 餌かけ針+子針+孫針 孫針はトリプルフック
(坂下商店仕様)
餌 塩イワシ×2パック 冷凍イワシ×2パック
釣果
ヒラメ 3枚
ソイ 3匹
(備忘録)
船について
事前に、バケツを持っていったほうがいいこと、リールバッテリーは持参、キーパーはロングタイプと言われた。
マスナタ
表面色は色々あるが、澄潮には寒色系、濁り潮には暖色系がいいとのこと。今回は暖色系。
鉈の背の部分(こちらが下側になる)の幅が広いタイプと狭いタイプがある。広いタイプは鉈がより泳ぐがシャクリ負荷は掛かる、狭いタイプはその逆。今回は幅広系。
鉈のバランスは1本1本違うので出船前に海に入れてシャクッてみて動きを確認する事(船長談)。
根掛かりすることがある、船には予備はないと言われ2本購入。(船に予備はあったけどね)
仕掛け その1
仕掛けはお店のオリジナルを購入。
リーダー(胴付3本針仕様)のハリス出しは親子サルカン。一番下の親子サルカンは鉈と繋ぐスナップに直結している特殊仕様。
リーダー部分とエダスパーツはそれぞれ別売り。エダスはかなり特殊仕様。お店のオリジナルらしいので詳しく書くのはやめとく。
仕掛けも船には置いていないと言われて余分に購入。(船の船長から、「これは自分のオリジナルだけど」といって、2組タダでもらった。船長やさしい。お店商売熱心)
仕掛け その2
エダスの針部分にはタコベイトの胴体部分だけのものがつけてある。
イワシ(冷凍や塩漬け)の頭部分に親針を指したら針先までこのタコベイトでキャップする。
これで餌持ちが特段に良くなる。
深場の根魚に応用してみたい。
餌
冷凍イワシは喰いが立っている時は有効と思うが、シャクリ続けて誘うような状況では、すぐ傷んでボロボロになる。
餌は塩イワシをベースに時合用に冷凍イワシは1パックでいいんじゃないかな?
冷凍イワシはクーラーに入れて置き、都度半解凍ぐらいで使った方が良い。
竿
竿の調子は一言でいうと、軽くて、シャクれて、ヒラメのアタリを弾かない乗り調子の竿。
専用の竿もあるらしい(北海道仕様)が代用するなら、軽めのビシ竿とのこと。
初めてだったのでシャクリ優先でヤリイカ竿でやったが、後半バラしまくりだったのでちょっと硬かったかも知れない。早い時点で竿を替える機転が効けば